『MODEL 12』のジャンク品を入手したので,動作確認をしてみました。
目次
外観と仕様
仕様は次の通りです。
- 入力:AC 120V 60Hz
- 出力:DC 12V 1A,AC 16V
- 外寸:140(W)×111(D)×53(H)mm(高さは底面足部分を含む。それ以外の突起物は除く)
外観と内部の写真です。
酒井製作所 パワーパック TRANSFORMER MODEL 12
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直流出力
直流電気の電圧は,無負荷の状態でスピード調整用の可変抵抗器を調節しても0Vか17V(平均電圧)しか出ず,中間の電圧は出ませんでした。パワーパックのケースを開けて,電圧または電流を調節するための巻線の抵抗をテスターで測定したところ,2.4〜25.5Ωでした。
マブチの直流モーター RF-370C-22170(定格電圧:DC 6V)を3個直列接続して直流出力端子に接続したところ可変抵抗器を変化させるとモーターの回転数も変化しました。どうやら,このパワーパックは電圧制御方式ではなく,電流制御方式のようです。
無負荷時の直流出力電圧の波形は『酒井製作所 HOパワーパック TRANSFORMER MODEL 12/銀色』の節「
直流出力」を参照。
可変抵抗器を最大値付近にした時の
抵抗値:25.5Ω |
可変抵抗器を最小値付近にした時の
抵抗値:2.4Ω |
マブチ DCモーター RF-370C-22170 |
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交流出力
交流電気のは正常に出力されてました。交流電圧は一定電圧を出力する仕様なので,パワーパックのトランス(変圧器)は半世紀経っても正常に動作しているようです。
交流出力電圧 |
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箱
箱に印刷されている文字はすべて英数字で書かれています。このパワーパックの仕様では入力電圧が交流120Vですから,アメリカへの輸出を前提にした製品なのでしょう。箱に描かれている蒸気機関車もカウキャッチャーを装備したアメリカ型ですし。
ジャンク品の理由
このパワーパックはジャンク品として入手しましたが,調べてみたところAC100V用のプラスチックでモールドされたプラグ内部でワイヤーが2線とも断線していました。欠陥品の電気コードを使ったということのようです。きっとこのパワーパックは正規の流通経路には乗らなかった物なんでしょう。検品で弾かれた物が中古市場かどこかに流れたのかもしれません。
とりあえずプラグをニッパーでコードから切り離して,コードの銅線を剥き出しにして,AC100Vのタップに直接差し込んでみたら,このパワーパックはちゃんと動作しました。修理は,プラグをホームセンターで買って来て取付ければいいので簡単です。
断線しているモールドされたプラグ |
プラグを切り離して,銅線を剥いた状態 |
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修理
修理はプラグ交換だけでもいいのですが,せっかくの機会ですからスイッチも取付けました。修理に使用した部品は次の2種で,ホームセンターで購入しました。
- プラグ(パナソニック電工,ベター小型キャップ WH 4415BP,黒)110円
- スイッチ(パナソニック電工,中間スイッチ,3A 300V AC,黒)208円
AC100Vの電気コード修理後のパワーパック
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参考文献
(著者・編者名のアルファベット・五十音順)
ウェブサイト
- Roomkit.co『DIY用語集』「外寸」。2010年6月22日(火) 閲覧。
- WG@模型倉庫『パワーパック』「HO用パワーパック」。2010年6月22日(火) 閲覧。
関連ブログ
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更新日:2010年06月24日
最終更新:2010年06月24日 19:30