プリント基板の自作


プリント基板を自作するにはつぎのステップを踏むのが一般的だと思います
  1. CADなどでパターンを書く
  2. プリンタでパターンを印刷し、感光基板に紫外線を当てて露光する
  3. 現像で銅をはがす所のみ感光剤を落とす
  4. エッチングでパターン通りに感光基板の銅を溶かす
  5. 穴開け、部品実装、最終チェック
2〜4は一日で終わらせるようにするべきです。

ところどころで修正をして大体こんな感じです。
銅板にそのままパターンを書いてエッチングするという作り方もありますが、
このやりかたの方がそんなに慣れなくても?きれいにできるのでこの方法が一番のおすすめです

あと私が作るのは片面基板になります。

※画像はクリックで大きく見れます

パターンの作成、印刷

パターンの作成するCADとして良く使われているソフトにEagleがあります。
Eagleは有償版無償版とありますが無償版でも趣味で使うには十分な機能なので良く使われています。
使いかたについては趣味の電子回路工作さんのEagleによるプリントパターン自動作成が簡潔にかかれていてすごく参考になると思います。

ちなみにEagleにはLinux版もあります。
私はメインOSがLinuxのくせにVMware+windowsでEagleを動かしてたり。だってプリンタのドライバ入れるのめんどい・・・

まぁ自分なりのパターンが書けたらパターンを焼き付けるために印刷。
これはEagleで直接印刷することにします
まずパターン図を開いている所でView→Display/hide layers...を開いて1のTop、21,23,25,27のt*のNrの所をクリックして必要なパターン以外印刷されないようにします。
こんな感じで。

そして次にFile→Print setup...からプリンタの設定。
こんな感じで。

そこからPage...をクリック。
そこをこんな感じに設定

以上でFile→Print...で印刷する。
私が用紙に使っているのはOHPフィルムです。
プリンタがキャノンなのでキャノン製の50枚入りのもの。使いきれるかどうかはやや心配だけど。

しかし私の場合一枚だと明らかにスケスケなので印刷したのを二枚重ねでやってます。
感光基板を二枚も銅版に仕立てあげたというトラウマがあるので。


露光

印刷が終わったら次は露光をします

その前に感光基板のサイズが大きすぎる場合は先に切っておいたほうがいいです。
勢い余って感光材が剥げて銅板が見えるようになるとオシャカになってしまうので慎重に。

そして感光には紫外線の光源が必要になるんですが、私はサンハヤトのちびライトを使っています
基板と印刷したパターンをずれないようにくっつけるためのクランプもセットなのでおすすめです
まずテープでパターンと基板をずれないように固定し、クランプにセット。

そして露光。

基板の製造日にもよるようですがだいたい4〜8分くらいがいいと思います。これは経験とカンで。
ちなみに今回4分の露光で現像したらうっすらと感光剤が残ってエッチングが効かなかったのでもう一度露光するハメに。もちろんその場合は前露光した跡とずれないように。

現像

ころあいを見計らって露光はこれくらいだ!と思ったら次は現像です。
現像剤を使うんですが現像剤にはサンハヤトの販売しているものでお湯に溶かすタイプとスプレータイプがあるみたいです
お湯にとかすタイプが一般的でスプレータイプはムラができやすかったりとそんなに評判よくないんですが
私はただ簡単そうだなと思って買って家にあるのでスプレータイプを使ってます。
小さい基板ならムラも大丈夫なはずです。それ以上に楽だし。

というか今サンハヤトのページみたら販売終了品になったんだそうです。

→後で気づいたんですがスプレータイプはサンハヤトの回収対象なんだそうです。
この内容はもう役に立たないと思うのでそのうち書き直します。

まぁそんなスプレーでの現像ですがスプレー缶に書いてあるマニュアル通り流し台で立てかけてから全体的に吹き付ける。

ちょっとづつ状態を見ながら銅の独特な光りが見えてきたら現像は終了。
もしどれだけやっても見えてこないならまた露光からやり直すとなんとかはなります。

エッチング

一番のヤマかも知れないエッチングです。
まずエッチング液を温めます。これはだいたい40℃位がいい感じ。

これは前回エッチングした液をケチって二回目に回そうと残しておいたのを温めてます。
使うたびに黒くなっていって銅がとけなくなるような限度は有りますができるうちは何回も使い回した方がいいです。


適当なプラスチックのバットでわりばしを使ってエッチング液が基板に当たるようにゆらしながら様子を見る。
現像がきちんとできていればエッチングのしすぎで銅が全て落ちるということもまずないのでそんなに神経質になることもないです。
まぁ限度は有りますが・・。

エッチングが終わったあとの廃液は有害なので直接下水道には捨ててはいけません。
処分する場合はエッチング液のマニュアルに書いてある通りにきちんと処分をしましょう。

基板の加工


エッチングが終わればあとは仕上げるだけ。
まず現像剤を落とす前に穴開け。
電動ドリルもいいんですが結構ブレるので私はダイソーで買ったハンドドリルを使ってます。少し刃がやわらかいですが。

φ0.5/0.7/0.8mmと持ってますが使うのは0.8だけだったり。
0.8でも実際ピンヘッダとかに使う場合は小さいので1mmくらいが欲しいなと思う。

今回この基板のDsub9pinのねじ穴?の所だけは一度ハンドドリルで空けてから電動でやってます。大きさφ3mm。

一緒に違う基板を作ったりして基板の切り離しが必要な場合切るのははこの時がいいと思います。基板側面のやすりがけも。

あと繋がるべきでないパターンが繋がっていたりしたらカッターで切り込みをいれるなどして直しておく。

それが終わったら現像剤を落とす。これにはアルコール(消毒用エタノール)を使うと良く落ちます。
アルコールは薬局で店員さんに言えば店の奥から出てくるような代物だったと思います。
現像剤を落としたら銅面にフラックスを塗っておきます。これ結構重要。



一応以上でプリント基板の作成は終了。目の前には光り輝く自分だけのプリント基板ができているはずです。
しかし一回目で上手くできるのはまずないと思います。少なくとも私は無理でしたorz

あとは部品を実装。導通チェックをしてから使うのがが一番。


それからこの写真は取ったけどどこに入れればいいのか分からない。
薬品一覧。
最終更新2007-05-08

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最終更新:2007年05月08日 00:12