調合薬を飲むには標準アクションが必要である。ただし、
メドランスで投与すれば移動アクションで済む。調合薬1服分は1/10ポンドの重さしかない――以下のアイテムの説明には、重量の項目はない。注入用血清から摂取用の錠剤まで、調合薬それぞれは様々な形態を取る。それぞれの調合薬の説明には、その効果と費用に加え、想定された使用方法がある。その使用方法にかかわらず、
メドランスを用いることで投与時間を早めることができる。
調合薬それぞれには詳細な説明が存在し、略記されたデータも付記されている。以下にそれらを説明する。
市価:購入できる場合、調合薬を購入するための費用を金貨(gp)で表したもの。魔法のポーションと同様、PCが調合薬を売却すると半分の価格で売れる。
作成法:キャラクターが調合薬を作成するために満たさなければならない特定の条件。作成法は一般に、特技と
医療研究所を使用できることが含まれる。材料は作成の過程で消費され、アイテムの費用には含まれない。作成に失敗すると、再度試みる際には新しい作成用の素材が必要となる。
コスト:調合薬を作成するために必要なコストを金貨(gp)で表したもの。一般に、コストは調合薬の市価の半額となる。
調合薬
ヴィーヴ(強壮剤) Vive
市価 200gp
ヴィーヴは精神の鋭さを犠牲に肉体を活性化させる。この調合薬が効果を現すまで服用後1分間かかる。ヴィーヴは
疲労状態と
過労状態を取り除き、使用者が選択した肉体能力値(【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】)の1つから能力値ダメージを1d4ポイントだけ回復する。最初の投与から24時間が経過すると、使用者の【知力】と【判断力】に1d2ポイントの能力値ダメージを与える。この期間に追加で服用していたなら、能力値ダメージは代わりに1d4ポイントとなる。DC12の頑健セーヴィング・スローに成功すれば、ヴィーヴの効果に抵抗することができる。
市価 4,550gp
この強力な薬は死んだばかりのものを蘇生させる。死亡後1分以内の死体に投与すると、目標は直ちに頑健セーヴィング・スロー(DC=15+死亡してから1ラウンド毎に1)を行い、成功すれば息を吹き返し、自動的に-1ヒット・ポイントで
容態安定状態となる。この1分間の間に複数回投与すれば、蘇生する追加の試みを行うことができる。追加で投与するたびに、頑健セーヴィング・スローに+2の状況ボーナスが得られる(累積する)。死者を蘇生するほとんどの効果と同様に、このようにして蘇生したクリーチャーは負のレベル1を得る。カーディオアンプはさほど失われた部分のない肉体にのみ効果を及ぼす。ばらばらになっていたり、酷く焼かれていたり、その他損傷を受けていれば、(GMの決定に従い)カーディオアンプで蘇生することはできない。しかし[即死]効果で死亡した肉体を蘇生させることはできる。
生きているクリーチャーに投与すると、カーディオアンプは危険なものとなり得る。生きているクリーチャーがカーディオアンプを投与されると、DC16の頑健セーヴィング・スローを行わねばならず、失敗すると急激な心臓への衝撃により3d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。セーヴに成功すれば、【耐久力】ダメージは無効化されるが、1d6ラウンドの間
不調状態となる。生きているクリーチャーに投与した際の効果は[毒]効果である。
市価 1,400gp
キュアオールを投与すると、目標は現在受けている病気もしくは毒効果に対して追加で1回のセーヴィング・スローを試みることができる。この追加のセーヴィング・スローは、病気もしくは毒から回復するために必要となる成功セーヴ数の合計に数えられる。目標が複数の効果を受けている場合、キュアオール1服分は目標が受けているものの内、最もセーヴDCが高い効果にのみ効果を及ぼす。
また、例えセーヴに成功しなかった場合でも、キュアオールは病気や毒から受けた能力値ダメージ1d4ポイントもしくは能力値吸収1ポイントを回復する。目標が複数の能力値に能力値吸収もしくは能力値ダメージを受けていた場合、キュアオールは最も能力値吸収もしくは能力値ダメージを多く受けている能力値1つを治療する(もし複数の能力値吸収もしくは能力値ダメージが等しい場合、ランダムに1つを選択する)。
市価 2,250gp
ゾルタフェンは強力な麻酔薬である。ゾルタフェン1服分を摂取したクリーチャーはDC15の頑健セーヴィング・スローを行わねばならず、失敗すると1時間の間
気絶状態となる。セーヴに失敗した後1d6ラウンド後にこの効果により気絶する。ゾルタフェンの効果を受けているクリーチャーは麻酔されており、睡眠中[苦痛]効果に
完全耐性を得る。ゾルタフェンで睡眠している間にダメージを受けても、寝ているものを目覚めさせることはできない。通常より早く目覚めさせるには、全ラウンド・アクションを用いてDC20の
〈治療〉判定に成功しなければならない。ゾルタフェンは[毒]及び睡眠効果である。
ゾルタフェンを一度に大量に摂取すると危険なものとなる。熟達したキャラクターはDC15の
〈治療〉判定に成功することで、ゾルタフェンで
気絶状態となっているものに1時間毎にゾルタフェンを投与し、
気絶状態を維持することができる。
〈治療〉判定に失敗するか
〈治療〉判定を試みることなく2服目を投与すると、すでにゾルタフェンの効果を受けている目標はDC15の頑健セーヴを試みねばならず、失敗すると1d6ポイントの【耐久力】ダメージを受ける。
市価 300gp
トーピナルは尋問中に投与した目標を協力的にする血清である。この調合薬は効果を現すまで1分間かかる。DC12の意志セーヴィング・スローに成功すれば、トーピナル1服の効果に抵抗することができる。追加で投与すれば目標はトーピナルに対する追加のセーヴを行わねばならない。1分以内にトーピナルを追加で1服投与するたびに、この効果に抵抗するための追加のセーヴィング・スローを行う。セーヴィング・スローのDCは1服ごとに2ずつ増加する(最大でDC22)。
トーピナルの効果を受けた目標は10分の間、本当の情報を明らかにするような指示に従いやすくなる。目標がこの期間に質問されたなら、意志セーヴィング・スロー(DC=目標が失敗したトーピナルのセーヴィング・スローDC)を行わねばならず、失敗すると可能な限り質問に正直に答えてしまう。目標が正直に答える質問は1つだけで、それ以降の質問に強制的に答えさせることはできない。トーピナルの効果を受けたものは継続効果に対するセーヴィング・スローに成功したとしても嘘をつきにくくなり、
〈はったり〉判定に-10のペナルティを受ける。トーピナルは[毒]および[精神作用]効果である。
ハイプ(興奮剤) Hype
市価 250gp
ハイプはかつて戦士が使用していた合成アドレナリンの派生品である。ハイプは五感と反応速度を高めてくれるが、いくつかの面倒な副作用を生じさせる。この調合薬は効果を表すまで服用後1分かかり、その効果は1時間持続する。ハイプは
〈知覚〉判定に+5の技量ボーナスを提供し、基本地上移動速度を10フィート増加させる。しかし使用者は精神集中判定と、【知力】、【判断力】、【魅力】を基準値とするすべての技能判定(
〈知覚〉を除く)に-4のペナルティを受ける。
市価 さまざま; グレードI 250gp; グレードII 500gp; グレードIII 750gp; グレードIV 1,000gp; グレードV 1,250gp
ヒーモケムは出血を止め、治療を促進焦る。ヒーモケム1服を投与すると、1分の間
高速治癒を与える。複数回投与されても累積しないが、
高速治癒の持続時間は最後に投与した後1分間に初期化される。ヒーモケムには5つのグレードがある。与えられる
高速治癒の値は、以下のようにグレードによって決まる。
グレード |
高速治癒 |
グレードI |
1 |
グレードII |
2 |
グレードIII |
3 |
グレードIV |
4 |
グレードV |
5 |
作成法 |
〈製作〉(さまざま) |
コスト(さまざま) |
グレードI |
DC23 |
125gp |
グレードII |
DC24 |
250gp |
グレードIII |
DC25 |
375gp |
グレードIV |
DC26 |
500gp |
グレードV |
DC27 |
625gp |
市価 2,250gp
ベースラインを服用すると脳を神経抑制剤が満たし、行き過ぎた感情を抑える。ベースラインが効果を表すには服用後10分かかる。効果を受けると、ベースラインは1分の間、目標に狂気、[精神作用]効果、士気ボーナスに対する
完全耐性を与え、同時にこれらが効果を表していたり継続的な効果を有していた場合、それらを抑制する(解除はしない)。DC14の頑健セーヴィング・スローに成功すれば、この効果に抵抗することができる。ベースラインの効果を受けたクリーチャーは、以後24時間の間追加で投与してもベースラインの効果を受けない。
最終更新:2016年07月17日 00:09