―122ページで桐乃が麻奈実のことをあまりよく思ってないという描写があるんですが、もともと桐乃は兄のことが好きで、それを取られた嫉妬心からではないかと推理したんですが。
伏見:最初は桐乃にもデレの部分をある程度書いてたんですけど、「桐乃はツンデレじゃない!」と言って編集さんがザンザン切り取るもので、その名残です。「この妹は兄貴のことを本当に好きじゃないんですか?」って訊いたら「ガチで嫌いです」みたいな返答が(笑)。
三木:だって『GTO』ですから(笑)!
伏見:しかし作者的にはそれもちょっとどうだろうと思うわけです。ツンを増やすのはいいけれど、いくらなんでも好意ゼロはありえないだろうと。そんなヒロイン書きたくないんだよ、と。そういうわけで、編集さんには何も言わず、行間に色々と想像できる余地を残しました。「兄貴が本当に嫌い」という設定の桐乃ですが、作者本人は「これは嫉妬心、これは嫉妬心」と念じながら書いています。今後そのへんどうなるかは分からないので、読者のみなさんは、各々が思ったとおりに受け取っていただければと思います。
(2008年下半期ライトノベル界の話題作 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 伏見つかさ先生インタビュー(前編) - CloseUp NetTube)
6巻まではほぼ一貫して、デレをカットしていました。コイツは京介のことが絶対嫌いなんだというスタンスで書いていて、あまりにも腹が立ち過ぎて我慢がならなくなった時に、こっそり行間にデレをひそませていたんです。でも第7巻はちょっと違う書き方をしていますので
(『電撃G's Festival! Vol.19』 原作者伏見つかさ氏インタビュー)