「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤い幼星-08

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
(幼女>・・・ハァ、ハァ・・・いつになったら出られるのかなぁ・・・

野獣の鳴き声が響く、青々と茂る森の中
黒い服を着た、海の如く深い青色の髪の幼女が1人、とぼとぼと歩いていた

(幼女>お姉様の・・・目につけるゲーム除いてたら・・・急に吸い込まれちゃうし・・・

グーキュルルルル・・・

(幼女>・・・・・・お腹減ったぁ・・・

じわ、と溢れる涙
と、ふと前を見ると

(幼女>・・・あ!

赤く熟れた果実が生っている木が、そこにあった
しかも、幸いにも丁度彼女の背が届くような高さだ

(幼女>えっと、えっと、こういう時なんていうんだったっけ・・・
    あ!そうそう、「犬も歩けば法に触れる」!!

「犬も歩けば“棒に当たる”」である
そんな間違いにも気づかず、彼女は夢中で果実にかぶりついた
が、

(幼女>?

ぴた、と彼女の口の動きが止まる
そっと、草の塊の方へ歩いていくと

(幼女>・・・・・・あぁ!可哀想・・・

両手で、自分が見つけたものを掬うようにして持ち上げる
小鳥のようだが、どうやら怪我をしているらしく、とても弱っている
また、涙が零れそうになる
しかし今度は、それをぐっと堪え、笑顔に変えてみせて

(幼女>私が、癒してあげる

小鳥を、両手で優しく包む
そして、彼女が祈るように目を瞑ると、
木々から、地に生える雑草から、あらゆる所から、青く淡いオーラが現れ、
それは彼女の手の中に、流れるように入っていった
もぞもぞと、手の中で動く小鳥
両手を開放すると、それは元気よく、森の中を飛んでいった

(幼女>あ、あはは・・・よかっ・・・た・・・

眠るように、その場に倒れこむ幼女―――否、

(幼女>・・・スー・・・スー・・・

疲れて本当に寝てしまったようだ
広い、森の中で、すやすやと――――――――







とある街―――

(ローゼ>皆さんどうでしたか!?
(日天>いない・・・この街も外れみたいだ
(ロール>マジどこに行ったんだろ・・・あーもう!他の連中連れてきた方がよくね!?
(蓮華>既に生身で入った事による敵の動きはご存知でしょう?
    無駄に犠牲者を出すべきではありません・・・尤も、どちらも得策とは言えませんが
(ローゼ>・・・こうしては居られませんわ、他をあたりましょう
(1+2+3>了解!

4人は、次の街へと向かう
ここ―――『COA』に吸い込まれたと思われるR-No.10を、見つけ出す為に

(ローゼ>どうか無事でいて・・・ライサ・・・







ほぼ同時刻、学校町にて―――

Dies ira, dies illa, solvet saclum in favi―――ピッ

(レクイエム>・・・R-No.10が行方不明・・・ふん、私には関係ない

メールを確認した後、携帯電話を閉じ、胸の間にしまいながら、
彼女は片手で持ち上げていた大きな牛を、頭から地面に叩きつけた
牛は、徐々に徐々に縮んでゆき、それは人の姿になった―――――既に、息はない

(レクイエム>死霊共を使うまでもなかったな

すっ、と再び胸の谷間に手をやり、

(レクイエム>自堕落な生活を送っているからこうなるのだ・・・あの世で反省していろ

小ビンを取り出し、蓋を開け、さらに死体の口も開け、

(レクイエム>「お憑かれ様」・・・まぁ、既に死んでいるがな

小ビンの中の水を、口の中に注ぎ込む
瞬時に死体を大量の霊が包み、その肉は貪られ、あとに残ったものは、恨みのつまった新たな霊魂

(レクイエム>事後処理完了・・・しかし『COA』だとか書いていたか?
       確か都市伝説の集合体などと聞いたが・・・
       丁度人間共との遊戯に飽きてきたところだ、私も少し楽しませてもらうとしよう

刹那、レクイエムの姿は・・・文字通り、その場から忽然と「消えた」

   ...END

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