Atori-Tutori (詳細・ネタバレ編)


  • タルタル♂、2a(茶髪)、通常配置無し
  • 海神楼(Neptune's Spire)に滞在している謎多きタルタル。


  すっとぼけた表情と言動で、「黒帯」を持っている「武神」の情報をちらつかせながら冒険者(プレイヤー)に地上三大HNMのドロップ(神99BFでも入手は可能)をねだるアトリトゥトリ。その一方で武神や、その弟子達について妙に詳しい一面も見せる。「僕と武神様、まぶだちだから」と語る彼の正体とは一体何者なのか?

頭隠して拳隠さず(クエスト『武に賭けた想い』)

  黒帯について天晶堂に訪れた冒険者に突然声を掛けてきたアトリトゥトリ。黒帯の所有者である「武神」と呼ばれる人物とは「まぶだち」と語る彼は、武神に関する情報をダシに冒険者にとんでもないものを持ってくるようにと、次々に指定してくる。まるで冒険者に力試しの試練を与えるかのように。
  そして無理難題な物をねだる際に、ヒントとしてかつて武神の元で修行をしてた人物達の事を口にする。バスチュークにいるという「めちゃくちゃ元気な、お爺さん」と、「すっごいインチキくさい」「条件ばっかり出してる厭なヤツ」。これはDegenhardMaatの事であり、二人を訪ねると武神と黒帯とのエピソードを語ってくれる。二人の話を元に頼まれた物を持ち帰った冒険者をみて喜ぶアトリトゥトリだったが、二人の弟子に関してははぐらかすような口調でコメントする。
  そしてアトリトゥトリの要求を満たしていくと、突然黒帯を渡される。冒険者の「知名度」についてはよく判らないと語るアトリトゥトリだが「君の力ぐらい見れば分かるよ。だから、声をかけたンだもん。」という彼。それでは彼は何者なのか?最後の会話に、最後にして最大のヒントが隠されている。

Atori-Tutori :なに?武神に会わせる約束はどうしたかって?……なに言っているの?鈍感だなぁ。君は、もう武神と会っているでしょ!
(冒険者、まったく無関係な天晶堂店員に向き合い声を掛けようとする)
Atori-Tutori :そいつじゃねぇーよ!

Atori-Tutori :……まったく!ここまで鈍感だとは思わなかったよ。もう、疲れちゃった。それじゃあね。
(歩き去ろうとするアトリトゥトリの前にいかついガルカが立ちはだかる)
Atori-Tutori :若いガルカさん、そこをどいてよ。ここで、颯爽と去らないと、格好が付かないんだから!

  そういって、武神・アトリトゥトリが軽くガルカをいなした所で扉が閉まっていく……。


クエストで見る武神様の実像?

  まず上のシーンで、アトリトゥトリの年齢は、長寿で知られるガルカの成人に向かって「若い」と言っているところから、それなりに高齢なのが伺える。タルタルもまた、ある程度成長をした後は外見的な変化は無くなる種族である。見た目が幼くても実は「じいさん」だったりするのはウィンダス在住のHonoi-Gomoiにもいえることだ。クエスト中にアトリトゥトリが語ったように「眼がしょぼつく」かは不明であるが、弟子達のDegenhardMaatが既に老人である事、修行を着けたのが30年以上前と語る辺りから、少なくともその当時でアトリトゥトリが成人していた事が推測される。
  では、その弟子達二人についてだが、アトリトゥトリはDegenhardMaatの事に関してボケたような発言をする。Degenhardに関しては名前の発音を間違えた上で「だいたい、僕、その人良く知らないし」とすっとぼけている。Maatに至っては「すっごいインチキくさいヤツ。条件ばっかり出してる厭なヤツだよ。」と語り、更に名前に聞き覚えが無いといいつつ「毎日、公園の隅で体鍛えてるタイプじゃないの?」と、非常に詳しい「限界じいさん」としてのMaatを茶化しているようにすら聞こえるコメントをしている。
  もともと、アトリトゥトリは冒険者に直接「僕は武神です」と名乗り出ているわけではなく、クエを通して彼はあえて伏せる事で冒険者の実力を測っていた事が判る。武神様とは「まぶだち」と名乗っている以上、彼が直接弟子たちについて直接知っている口調だと、弟子達が冒険者に真実を語ってしまうかもしれない(Degenhardは冒険者とのやりとりで察した節はあるが)。そして実は弟子二人の名前を(間違ったり否定しながらも)知っているところを冒険者にちらつかせることで、その正体のヒントを与えていたつもりだったともとれる。
  そして、あくまで黒帯を巻く事が許される者は「何よりも強く、何よりも優しい者」とされている。HNMクラスのモンスターのドロップ品を要求する事で強さを、そして見ず知らずのとぼけたタルタルの課題にも対応する事で冒険者の優しさを試していたのかもしれない。
  また、クエ発生の段階でアトリトゥトリは天晶堂の会員、更に言うと「客」である事が予想される。武神としての名声や栄誉に背を向け、天晶堂の客人としてひっそりと悠々自適に楽しく過ごしているのかもしれない。「天晶堂のタルタル」と言っただけで「なるほど」と返事をしたDegenhardの口ぶりからすると、以前から隠遁願望がある事を語っていたのかもしれない。


現在は自由気ままに過ごしているような武神様。

クエスト『降臨、異貌の徒』にカメオ登場(アルタナの神兵)

  過去世界のヴァナ・ディールにて、ヤグード軍に奇襲を掛けられているウィンダス聖都。そのシーンでは主に過去ウィンダスクエストで登場した人物や、カンパニエで活躍している武将クラスのキャラクターがクローズアップされているが、実は一瞬気になるシーンがある。


ヤグード相手にモンクの最大奥義「夢想阿修羅拳」が……

  この夢想阿修羅拳は一体誰が放っているのか。シーンをよくよく観察していると、そこに映し出されるのは……


バク転フィニッシュをする夢想阿修羅拳を放った人物。

  その鮮やかな栗毛色のボサボサヘアー。茶色の道着。この身なりのタルタルで、モンクなのはアトリトゥトリだけである。台詞は一切無い上に、本当に一瞬しか描写されていないので確認は困難であるが、その可能性は高いと言える。
  ただ、疑問なのは「夢想阿修羅拳」はクエスト「遺せなかった拳」にてガルカの拳聖Oggbiが「この技を遺すことができた……。ずっと心残りだったのだ。この技を、まだ誰にも授けていなかったことが……。そう、あの跳ねっ返りにも……な。」と語っているところから、設定上彼は冒険者にのみ託した最大奥義であることが伺える。それをアトリトゥトリが20年前のクリスタル大戦時に習得していたのだとすれば、それは何を意味するのか。


ちなみにこの「武神様」と思われる人物は、サブリガに風魔の脚絆らしき装備をしている。

  一つはOggbiとアトリトゥトリが何かしら面識がある事を暗示している可能性。実際にはまだヴァナ・ディール内で語られていない為にそれが修行仲間なのかライバルなのか、具体的な関係は憶測の粋を出ない。可能性といえば、クリスタル大戦時のOggbiは、現在の所弟子であるDalzakkの助っ人として、カンパニエに登場することがあるという、時間軸的な共通点があるといえる。ひょっとしたら戦場でOggbiの夢想阿修羅拳を見掛け、見よう見まねで習得したのかもしれない。少なくともOggbiが直接アトリトゥトリに教えた技ではないと思われる。
  もう一つの可能性は、モンクの強さを突き詰めた結果、二人とも同様に「多段攻撃」の奥義に辿りついた偶然。もともとモンクは「コンボ」や「乱撃」に代表される多段WSを得意とし、辿り付いた先に「夢想阿修羅拳」(もしくは、それに似た技)があったといえる。
  いずれにしろ、エフェクトが「夢想阿修羅拳」と同じであるだけで、セリフも何もない為、全ては憶測にすぎない。


フライング・ボディ・アターック!!(注:そんな技ありません)

なお、この部分の写真はお友達のブログより、未公開の物も含めて掲載させていただける事になりました。ありがとう!

最終更新:2008年09月12日 09:20