乳がんは「女性固有の病気」ではない
女性向け保険商品の広告で、子宮がんなどとあわせて乳がんが女性固有の病気であるように強調されているものを目にすることがある。しかし、実際には全乳がん患者のおよそ1%程度が男性である。
乳がんは主に乳腺の中の小葉や乳管と呼ばれる部位にできるがん。最近の統計では女性の三十人に一人以上が罹患し、男性の罹患率はその百分の一程度。症状や経過は閉経後の女性の乳がんと変わらない。生存率も女性と変わらない(なお、国立がんセンターがん対策情報センターの乳がんのページに「男性も乳がんになりますが、死亡率は女性の約100分の1です。」とあるのは、「罹患率は約100分の1」の誤りと思われる)が、男性の方が発見が遅くなる傾向があるためよくない経過をたどる印象がある、とも云われる。
乳がん発生と増殖の仕組みにはまだ分かっていないところもあるが、重要な因子としては乳腺が女性ホルモンに曝されることと関係がある。このため初潮が早く閉経が遅い女性ほど長期間大量の女性ホルモンを分泌するため乳がんになりやすく、子宮を摘出した人はなりにくい。
乳がんと女性化乳房
女性化乳房の男性の場合、原因は何であれそもそも女性ホルモンが女性化乳房でない男性より多い、したがって、女性乳房の男性は女性化乳房でない男性より乳がんになりやすいと思われる。発症するのは比較的高齢(六十歳以上)になってからが多い。
発見と治療
乳がんは体表付近に発生するため、他のがんと違って初期の段階で自己検診によって発見しやすい。一方で、放置すると転移して全身を侵し、やがて死に至るのは他のがんと同じ。このため自己検診を含む早期の発見と治療が望まれる。
初期の乳がんは乳房の中にできる硬質なしこりとして現れる(この段階では乳腺症など他の疾患の可能性もある)。早期に治療を始めれば治る可能性が高い。男性乳がんの早期発見・治療のためにも、おっぱいは女性の象徴=男性には乳房はない=男性は乳がんにならない、というような誤った観念の形成を促す社会的構造の是正が望まれる。
参考になるページへのリンク
- 乳がん - goo ヘルスケア
- 男性の乳がん、女性化乳房 - goo ヘルスケア
- 乳がん - 国立がんセンターがん対策情報センター
- 乳癌の診断法 - 更埴NEWS
- 乳ガンあれこれ - 治る.com
- 乳ガンの予防と治療 - アイヘルス
- 乳がん特集記事一覧 - asahi.com
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