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E124 (NAC食博覧会)

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matsui8029

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こちらはのお店は、FEGの特産物の一つ牛乳を使った食べ物を豊富に取り揃えています。
一部ですが、メニューをご紹介します。


●フレッシュ牛乳 1にゃんにゃん
 当日朝に採れた牛乳をそのままお持ちしました。成分未調整ですので”本物の”牛乳を味わうことが可能です。

●チーズ  2にゃんにゃんから
 言わずと知れたチーズです。チーズフォンデュに使えるチーズから、本格的なチーズまでたくさん種類があります。試食もできますのでお好みによってご購入ください。

●ミルクジャム 3にゃんにゃん
 牛乳と砂糖を煮詰めて作ったジャムです。あまり馴染みがないかもしれませんが、なかなかおいしいですよ。

●ヨーグルト 2にゃんにゃん
 新鮮なヨーグルトです。種菌として使えば皆様のご家庭でも作ることが可能です。詳しい説明を聞きたい方はお近くの店員までお気軽にお問い合わせください。

●ケーキ 3にゃんにゃんから
 その日の朝に採れた牛乳を使った生クリームをふんだんに使っています。食博覧会3日目には、ケーキの作り方教室を開催しますのでぜひご参加ください。なお、教室の参加料は無料となっております。

●アイスクリーム 2にゃんにゃん
 よく冷えてますよー。他では味わえない濃厚なアイスクリームをご堪能ください。ソフトクリームも同価格で販売していますのでお好みでどうぞ。

●入浴剤 要相談
 牛乳風呂に利用することもできます。お肌の性質に合わせて出荷しますのでお近くの店員にご相談ください。


一部ではありますがメニューのご紹介をさせていただきました。
全ての商品はご自宅への宅配も受け付けておりますのでお気軽に申し付け下さい。
また、ご不明な点などありましたらお近くの店員にお問い合わせください。

文責:ジャイ@FEG

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 多岐川佑華と芹沢琴は、難しい顔をしながら手を動かしていた。
 米は熱いうちに握らないといけないのだが、それが一番難しい。
 熱くてやけどしそうに、でも息をふーふーかける訳にもいかないので熱くて投げ出しそうになるのをこらえて握るのだった。
 具はたらこ、しゃけ、イクラ、こんぶ、おかか、梅干し。
 お米はFEG特産のにゃんこじゃらし米を使って丁寧に水洗いして炊き上げた。
 手に塩水をつけてきゅっきゅっきゅと握る。
 きゅっきゅっきゅ。
 頑張って三角に握ったおにぎりにのりをくるんと巻いていく。
 この作業が一番楽しい。
 お皿には次々とおにぎりが並べられ、お皿のふちの色で中身の具が分かるようの考慮した。
「お祭りだねえ」
「ですわねえ」
「お客さん来てくれるといいよねえ」
「来てくれますわよ」
 お皿に並べ終え、ブースの倒していたプレートを立てる。

『営業中』

「いらっしゃいませー。おにぎりありますよー」
「FEG名物にゃんこじゃらし米で作ったおにぎりですよー」
「たらこー、しゃけー、イクラー、こんぶー、おかかー、梅干しありますよー」
「いかがですかあー」

 今日はNACの食博覧会。祭りである。

 長い一日の始まりである。

文責:多岐川佑華@FEG

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 一部は緑地化したとはいえ、砂漠の国としての歴史を持つFEGの料理にはやはり砂漠の国ならではのものが多くある。そのひとつが特産である岩塩を使った細工物だ。

 FEGの山地から採れる岩塩──塩の塊──は広い国土の故か幾種類かがあり、そのうち、細工に好んで使われるものは、クリスタルのように透き通ったものと淡いピンク色のものの2種類で、一見すると水晶のように見える。特に淡いピンクのものは恋愛のお守りとして女性に人気がある模様。オーダー出来ることをウリにしているある工房では、自分の想い人の立像や思い出の景色を彫り込んだランプシェード等の注文も多くあるとか。

猫耳の子:「ピンクかわいい。でも、透明なのも涼しげでいいよねー、特にこの気候だと。……でも、やっぱりピンクがかわいい……」

 また、「目も舌も楽しませられる」をウリに、これで作った食器を使用している店もある。ミネラルが豊富に含まれているためか、特にオーガニック志向の高級店への納入が多いそうだ。先日プレオープンを迎えたFEGステーションホテル(仮)でも、この食器を使ったスペシャルコース(要予約)が供されて話題となった。

王猫とよく似た柄の猫:「……」(無言で岩塩皿でごはんを食べてる)

文責:広瀬都@FEG

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 FEGから出展されているお菓子の店「甘味処FEG」。
 その店の中に、霧賀火澄の姿があった。

 「いらっしゃいませー!美味しいお菓子はいかがですかー!
 採れたて果物をふんだんに使用したお菓子がありますよー!
 ひんやり冷え冷えアイスとジュースも是非どうぞー!!」

 元々お菓子作りが大好きな火澄は、今回のイベントで様々なお菓子を知ってもらおうと、お菓子の店を出店したのだ。

 国内で生産された旬の果物と、豊かな緑地で収穫された穀物を使った様々なお菓子。

 今が旬の、甘いメロンを使用したメロン果汁入りふんわりシフォンケーキ。
 西瓜を使用した色鮮やかな西瓜のアイスなどなど。

 他にも取れたてで新鮮なブルーベリーのムースや各種果物のアイス、スムージーやジュースをそろえてある。

 「ジュース一杯くださーい!」
 「はい。ありがとうございますー!」
 「このケーキ食べたいんですけど…」
 「あ、はい。紙皿とプラスチックフォークをお付けしますねー!」

 小さなお店の中をくるくると働きまわる火澄。
 その表情はとても楽しそう。

 「調子はどうだ?」
 「あ、小助さん。 ふふふー。結構売れてるんですよw」
 「そうか」
 「暑いからですかねー。アイスとかジュースが良く出てます。」
 「ふん・・・まあ、頑張れ」
 「はいっ!」

 去っていく小助の後姿を見送ってから火澄は仕事に戻った。
 美味しいお菓子をたくさんの人に食べてもらおう。
 今日もその思いのため、火澄は頑張る。

文責:霧賀火澄@FEG

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~FEGの特産……でもないお手軽料理のご紹介~

「……さて、今日のお昼は何にしようかなあ」

 犬耳……は最近自粛して猫耳をつけるようにした小柄な少年が、一人ブラブラとメインストリートを歩いている。
 日夜政庁城で書類と格闘……もせずにスヤスヤ惰眠を貪っているこの人は、大体13時30分を過ぎるとムクリと起きて勝手に食事を食べに行く……人のお金を持って。

「クスクスはおなか膨れるけど保たないしなー。魚介のサラダの気分でもないしー」

 ちょっとした救いと言えば、彼はヒドイ貧乏舌で高いものが全然口に合わないのだった。
 安いものしか食べないおかげで、食費をちょろまかしてもそうそう怒られない……と思っている。呆れられているだけなのだが。

「それにしても……今日はいつもよりあっついなあ」

 FEGと言えば元は砂漠に広がる機械の国。
 緑化はしてもそうそう蒸し暑くはないが、やっぱり日差しは強いのだ。

「こういう日は太陽に負けないように、やっぱりニクだよね、ニク」

 毎日のように同じ台詞を律儀に繰り返してメインストリートを下っていく。
 商店街の店に混じって、路地や軒先に立ち並ぶ屋台。そのどれもが独特の、しかし同じ種類の香ばしいニオイを漂わせている。

「今日はどの屋台にしようかなあ」

 スンスンと鼻をひくつかせながら覗き込む店先には、ジュゥジュゥと音を立てて焼ける肉が並んでいる。
 数々の屋台、その多くがケバブの屋台だった。

 ケバブ。一言で言えばスパイスをつけて焼いた肉。
 元々は羊肉の料理だが、牛肉や鶏肉で作ることも多い。
 角切り肉を串焼きにしたシシュケバブ、つくねを串焼きにしたコフタケバブ、塊肉をそぎ切りにして食べるドネルケバブ。さらに野菜と一緒にバンズで挟んでバーガーにしたり、ピタパンで挟んだりと食べ方は色々ある。
 忙しい技術者の手早いお昼、ウィンドウショッピングのお供、肉成分の不足に耐えられなくなった時、小腹が空いた大食漢のオヤツ……などなど。
 作るのも難しくなく、食べるのも楽なファーストフードとして昔から人気がある。

「んー、今日は……よし、ここっ」

 びしっ! と指さした屋台の店先にはぐるぐると回る大きな肉の塊。
 遠赤外線照射でじっくりと焼き上げられたそれを、大きな包丁でザックザックとそぎ切りにして食べる。この屋台の売りはドネルケバブらしい。

「おいちゃん、一つちょうだい。ソースある? ……じゃあイスケンデルで」

 最近の流行で、ケバブにソースをかける店も増えた。チリソースやハリッサ――唐辛子のソースだ――が多いが、猫舌な彼は甘口のヨーグルトソースが好きらしい。

「……あい、んじゃこれお代ね。ありがとー」

 薄いピタパンに野菜と肉がギッシリ詰まったドネルケバブを受け取る。普通の店なら皿盛りだが、屋台ではこのスタイルが一般的だ。
 揺れる猫耳と一緒に手を振って、屋台を離れる。

 ゴミ箱に近づいて、まずはタマネギをつまみ出す。犬だか猫だかのような性質があるこの人は、とりあえずネギ類が酷く嫌い。
 これ以上ニオイをかぎたくないのでさっさとゴミ箱を離れてぶらぶらと歩き出す。

「いっただきまーす」

 はぐっ。勢いよくかぶりつく。
 ソースがかかった分ちょっとだけ冷めて、熱すぎず辛すぎずのほどよい温度。猫舌的にはちょうどいい。
 はぐっ、はぐっ。かぶりつくたびに肉汁がじわりとしみ出してくる。

「……んー、ちょっと塩味薄いかな。もうちょっとスパイス濃くても良いかも」

 もっしゃもっしゃ。
 肉と一緒に野菜を食む。一緒に入ってるのは千切りキャベツとかトマトが多い。タマネギは抜いたけど。

「……んー、後から味してきた。ちゃんと味が染みてなかったっぽいなー」

 ブツブツと批評とかしてみる。
 立ち並ぶ屋台は数十軒、その中から自分好みの味付けを見つけるのも屋台巡りの楽しみだ。

「んー、70点!
 ……お、意外と得点高かったー。今度も一回いこっと」

 採点終了。包み紙をくしゃっと潰して近くのゴミ箱にぽいっ。
 ……あ、外れた。

「あー、もー、帰るのやになってきたなー。
 もうイッコ行っちゃおうかな!」

 安いし早い。ケバブの特徴。
 おかげでもう一個だって余裕で行ける。

「よーし、こないだ美味しかったあの店行ってみよ!」

 たたっと駆け出す犬……じゃない、猫耳の人。肉大好き。

 ただしご用心。暑いからってちゃんと運動しないとすごい勢いで太ります。メタボります。
 だから最近美容に気を遣う女性技術者たちのケバブ離れが著しいんだとか。

「お、新しい店発見!!」

 ……まあこの人はそんなの考えてないみたいだけど。

文責:古河切夏@FEG
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