2010年8月9日 22時00分
高校卒や中途採用で国家公務員を目指す人が「冬の時代」を迎えている。人事院は9日、2010年度の国家公務員採用3種試験(高卒程度)の申し込み状況を発表。09年度より申込者が増えた半面、政府の採用抑制方針が追い打ちを掛け、23倍の激戦となった。一方、30代のフリーターらを中途採用し、3種と同等の職務に就ける「再チャレンジ試験」は、応募が減ったものの採用予定者数も減り、80倍の狭き門となった。
3種の申込者数は前年度比5・4%増の1万7311人で、2年続けて増加した。不況による民間企業の採用抑制が影響したとみられる。これに対し採用予定数は、地方出先機関で勤務する職員を8割減とする政府方針もあって、昨年の1030人から750人程度まで落ち込み、倍率は昨年の15・9倍から23・1倍に跳ね上がった。
安倍晋三元首相の提唱で07年度に導入した再チャレンジ試験の応募者は8293人で、09年度から26・9%減った。しかし09年度は北海道から九州まで全国で中途採用していた国税局が、10年度は関東信越、東京、名古屋の3国税局の管内だけになるなど、採用予定者数は169人から103人に急減。
(共同)
(共同)
ソース:中日新聞(CHUNICHI Web) http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010080901000811.html