労働問題、企業倫理関連ニュースのまとめ(仮) @ ウィキ

※サイト利用に関して

(新規ページ作成、編集される際は必ずお読み下さい。)

全ページ一覧表示


更新履歴

2011-11-24

2011-02-13

2011-02-09

2011-01-24

2011-01-19

2011-01-18

2011-01-09

2011-01-07

2011-01-03

2010-12-31

2010-12-26

2010-12-18

2010-12-15

2010-12-08

2010-12-02

2010-11-30

2010-11-18

2010-11-13



会社や上司は守ってくれない……職場で生き残る方法

リストラや給与カットなど、“働く”ことに不安を抱いている人も多いのでは。いまや「20~30代でもリストラの対象」といった企業もあるようだが、会社で生き残るためにはどのようにすればいいのだろうか。経営コンサルタントの下田令雄成氏に話を聞いた。
[吉田典史,Business Media 誠]

 今回はコンサルタントであり、株式会社シャイニング代表取締役の下田令雄成(しもだ・れおな)氏に20~30代の会社員が厳しい時代を生きていくうえで、身に付けておきたい力についてうかがった。シャイニングはIQ(Intelligence Quotient:ビジネス知識・スキル)、EQ(Emotional Intelligence Quotient:人当たりの良さ)、SQ(Social Intelligence Quotioent:社会性)という観点をフレームワークに用いながら、若い世代がコミュニティーで生きていく力を高めていく研修プログラムをデザインしている。

 同社は、昨年から中小企業経営者や管理職を対象としたリーダーシップセミナーを開催。「経営者の考え方が理解できない」と悩む若い中間管理職の参加も目立っているという。ディスカッションを中心としたプログラムのため、利害関係のない他社の経営者と話ができる点も魅力になっているようだ。

 私が下田氏に尋ねたポイントは、(1)20~30代のビジネスパーソンが、職場で生き残るために必要な力とは? (2)そのためには、具体的にどのようなことをすればいいのか?――の2点。前回の深田氏と同じテーマなので、双方の回答を読み比べていただければ幸いだ(関連記事)

会社や上司は守ってくれない

 下田氏は、会社員のころの経験やそのときに見聞きしたことなどをベースに回答すると前置きした。そして、まず述べたのは「社員の信念と会社の論理にはギャップがあること」だった。このような溝があることを理解することなく、自らの考えを押し通すと、上司や周囲から煙たがられることがあるかもしれないと説く。

 「何が正しいかは上司が決めるものと考え、激しい議論にはならないようにしたいですね。部下からすると、上司を打ち負かしても意味がないでしょう。怒りを買うだけです。むしろ、上司が苦手とする仕事でさりげなくサポートしていくほうがいいと思います」

 耳の痛い話だ。私は38歳まで会社員をしていたが、自分の考えと会社の論理の隔たりには悲しくなるほどの壁があった。賢い会社員はそれを冷静に見据え、したたかに乗り越えていくのだろう。下田氏は、賢く生きていくために「上司のようなキーマンが何を求めているかを理解し、自分にとって不利にならないように動くこと」を勧める。

 「指示の真意がどこにあるのかを考えることは大切です。例えば、自分が苦手な仕事をするように指示されたとき、それが育成なのかそれとも部署から排除しようとしているかを見極めることが必要でしょう。しかし、そのような仕事を引き受けなければいけないこともあります。日ごろから助け合える人を見つけ、仲良くなっておくといいでしょうね。いざというときに、そのような人が支えになるかもしれません」

私は、このような考え方に共感する。前回の深田氏の「上司から好感を持たれて、おいしい仕事を担当させてもらえるようにする」といった考えとも重なるものがあると思う。この連載で何度か述べたことだが、会社員は担当する仕事により、人事評価の内容が変わってくる(関連記事)。それが、その後の人事異動や昇進などにも影響を与える。つまり、部下の会社員人生を生かすも殺すも上司しだいなのだ。決して「自分の職務遂行能力が高ければ、なんとかなる」などと思わないこと。その職務遂行能力を発揮できないように仕向けることも、上司はできるのだから。

 さらに下田氏は上司の趣味趣向を理解し、親しくなることも勧める。ただし、たとえそのような間柄になっても「上司が自分を守ってくれる、とは思わないほうがいい。それが依存心につながり、自らの成長を妨げる」とも言う。ドライな考えだが、この点も私は同感だ。

仕事において上手く頭角を現すには

 下田氏は、このように職場でのインフラ(上司などとの良好な関係)を整えたうえで、仕事においても上手く頭角を早く現すことを勧める。

 「特定分野で、第一人者としての地位を確立させることが大切です。ライバルがいる場合は、相手の力を早い段階で見極め、自分が劣るようであれば、違う分野で自己研さんに励むことが得策でしょうね。社外で活躍するエキスパートと異業種交流会などを通して親しくなり、その人のサポートを得ることで自らのポジションを確立させるのもいいでしょう」

 自分を効果的にアピールする仕方にも話は及んだ。「将来、有望かつ自分とウマが合う人を見つけ、その人の育成を担当するべきです。その際、自分の苦手分野の業務をお任せするとなおいいでしょうね。さらに、その人がこのような育成を受けていることを周囲に話すように仕掛けることも大切かと思います。そのためには、まずは自分が『(育てようとしている人の)能力が高い』といろいろな場で話すといいでしょう。きっと、その人もよい噂を流してくれるようになりますよ」

 下田氏は競争の激しいコンサルティング会社に勤務していたこともあり、職場で生き抜く技術をよく心得ている。しかし、この技術を理解していない人は、こういった言葉をよく口にする。「職場での噂や周囲の評価は関係ない。やることをやっていればそれで大丈夫」。「今は成果主義の時代。実績を出していれば、上司や周りはどうでもいい」と。

 この人たちを私が観察していると、4つの特徴があることに気がつく。

(1)会社員経験が浅く、組織の中でもまれたことがあまりない。
(2)人と関わることを嫌がる。
(3)ほんの少しの成果を出すと、「自分が優秀」と思い込む。周囲のレベルを把握できていない。
(4)その仕事も実は、上司などの支えがあってできたことを理解していない。

会社内での社会性が必要

 つまり、会社員でありながら個人事業主の発想なのだ。これでは、職場でうまくいかないだろう。そして下田氏の助言は、職場でのアピールの仕方にも及んだ。

 「何か提案をするときは、あらかじめキーマンの意見を聞いておくことも大切です。いいアドバイスを期待できない上司ならば、なおさらです。このような上司は事前に意見を求められたということで、その部下に良い印象を持つ傾向があります。また、社内で影響力を持つ人に自分の企画を支持するようにも仕向けたいですね。そのためには、事前にその人の意見や考えをうかがっておいて、それらを企画に盛り込むようにするべきです。そうすれば、その人は支持せざるを得ないでしょう」

 そして、最後にこう述べた。

 「素晴らしい能力を持っていても、組織における社会性を欠いていると、才能を発揮して活躍することは難しいです。周囲と良好な関係を作ることができれば、その人の職務遂行能力などが低くとも、成功を得る可能性は高まるのではないかと思います」

 前回と今回――2回に渡って20~30代の人が職場で早く認められる技術について紹介した。取材の最中、私も会社員のころを思い起こし、反省することが多かった。読者はどのような思いになっただろうか。


【コメント欄】


名前:
コメント: